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糖尿病を改善するための食事 

監修者紹介
杉本あずさ
千葉大医学部卒業。お茶の水女子大学発達臨床心理学講座学部卒業。 昭和大学病院で研修医、同大学脳神経内科入局。 日本神経学会専門医、日本認知症学会専門医、日本内科学会総合内科専門医。日本精神神経学会会員。
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杉本あずさ
千葉大医学部卒業。お茶の水女子大学発達臨床心理学講座学部卒業。 昭和大学病院で研修医、同大学脳神経内科入局。 日本神経学会専門医、日本認知症学会専門医、日本内科学会総合内科専門医。日本精神神経学会会員。
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糖尿病とは

糖尿病とは血糖値を下げるホルモンであるインスリンが出にくくなったり、インスリンの効きが悪くなることで、血糖値が高くなってしまう病気です。

血糖値が高い状態が続くと、血管が傷つき、様々な合併症を引き起こします。細い血管が傷つくと、末梢神経障害(手足がしびれる)・網膜症(視力が落ちる)・腎症(腎臓のはたらきが悪くなる)などの合併症を引き起こします。大きな血管が傷つくと、脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる病気を引き起こします。

生活習慣を見直して、血糖コントロールを良好に保ち、合併症を予防しましょう。



1. 肥満は高血糖の原因のひとつです  

BMI(体格指数)が25以上の場合を肥満と判定します。内臓脂肪が多いと、インスリンの効きが悪くなり、血糖値が下がりにくくなります。

肥満の方は最も健康的な体重といわれている適正体重を目指し、減量しましょう。


BMI・適正体重と適正な1日のエネルギー量の計算




2. 食習慣を見直しましょう

① 規則正しい時間に食べる

欠食すると次の食事で血糖値が急上昇します。朝昼夕3食を規則正しく食べるようにしましょう。夜遅くに食べると血糖値が上がりやすく、脂肪も蓄積されやすいので、夕食は就寝3時間前までに済ませましょう。

どうしても夕食が遅くなる人は、夕方に主食(おにぎりやパン)を食べて、夕食時はおかずを中心に食べるようにしましょう。


② 朝昼夕3食の食事量を均等にする

まずは、1日のエネルギー量を朝・昼・夕に三等分しましょう。

1日のエネルギー量が1,800kcalであれば、1食あたり600kcalとなります。

(間食を200kcal 摂る場合は、朝食500kcal 、昼食500kcal 、夕食600kcal というように、振り分けると良いでしょう。) 


③ 間食をだらだら食べない

小腹が空く度に間食を食べると血糖値が高い状態が続いてしまいます。低血糖予防に間食が必要な場合以外は、なるべく控えましょう。


食習慣を見直しましょう




3. 血糖値の急上昇を防ぐ食事 

① バランスの良い食事を食べましょう

毎食、主食(ご飯・パン・麺類)、主菜(肉・魚・大豆製品・卵)、副菜(野菜・きのこ類・海藻類)が揃った食事を心がけましょう。


② 副菜や主菜から食べるようにしましょう

副菜(野菜・きのこ類・海藻類)に含まれる食物繊維は糖質の消化・吸収を抑えます。

主菜(肉・魚・大豆製品・卵)に含まれるたんぱく質はインスリンの分泌を促します。

血糖値を上げる主食(ご飯・パン・麺類)から食べず、副菜や主菜を先に食べて、血糖値の上昇を防ぎましょう。


③ しっかり噛んで、ゆっくり食べましょう

ゆっくり食べれば、満腹感が得られ、食べすぎを防ぐことができます。

また、ゆっくり食べることで、インスリンの分泌に合わせて食事が摂れるため、血糖値の急上昇を防ぐことができます。 


血糖値の急上昇を防ぐ食事




主食・主菜・副菜が揃ったバランスの良い食事の例

主食・主菜・副菜が揃ったバランスの良い食事の例




 

4. 主食(ご飯・パン・麺)について

炭水化物を多く含む主食はからだを動かすエネルギー源になります。一食のご飯の量は軽く握ったこぶしひとつ分をイメージすると良いでしょう。

パンや麺類は握りこぶしより、少しだけ多い量を食べることができます。下記の表を参考に自分の1日のエネルギー量にあったご飯やパンの量を覚えましょう。

一食あたりの主食の目安量




主食の食べ方アドバイス

・芋類、かぼちゃ、れんこん、トウモロコシなど糖質が多い食材がおかずに含まれる場合は、ご飯の量を減らして、糖質の量を調整しましょう。

・菓子パンは糖質や脂質が多く含まれるので、なるべく避けましょう。食パンにジャムを塗りたい時は、低カロリーのジャムを選び、薄く塗りましょう。

・ライ麦パン、全粒粉パン、雑穀米、玄米、麦飯など食物繊維を含む主食は血糖値の上昇を緩やかにしてくれるので、おすすめです。


主食の食べ方アドバイス①
主食の食べ方アドバイス②




5. 主菜(肉・魚・大豆製品・卵)について

たんぱく質を多く含む主菜は体をつくる材料になります。毎食、手のひらに乗るサイズの肉・魚・豆腐・卵などを食べましょう(肉と魚の厚みは手の厚みと同じです)。


たんぱく質は毎食手のひらに乗るサイズを摂る




良質なたんぱく質を選びましょう

肉の部位によっては脂質が多いものがあります。豚肉・牛肉は赤身のモモ肉、ヒレ肉を選ぶのがおすすめです。鶏肉はむね肉、ささみなどを選択し、脂の多い皮は除きましょう。

魚の脂は血中の中性脂肪を下げてくれるので、魚料理を取り入れることがおすすめです。  



6. 副菜(野菜・きのこ類・海藻類)について

野菜・きのこ類・海藻類に含まれる食物繊維は糖質の消化・吸収を抑えてくれます。野菜は1日350g 摂ると良いといわれています。毎食、生野菜であれば、両手に一杯、加熱して量が減った野菜であれば、片手に一杯を目安に食べましょう。


1日に摂るべき野菜の量の目安




7. 脂質の摂りすぎに注意しましょう

糖尿病の合併症を予防するために、動脈硬化を進行させる飽和脂肪酸(肉類や乳製品に多く含まれる)やコレステロール(卵黄やレバーなどの内臓に多く含まれる)の摂りすぎに注意しましょう。動物性のバターやラードより、植物性のなたね油やオリーブ油がおすすめです。

脂質の摂りすぎは肥満に繋がるので、揚げ物や炒め物など油をたくさん使った料理の回数は減らし、煮る・蒸す・茹でる・グリルなどの料理を選びましょう。

ドレッシングはノンオイルを選択し、マヨネーズを使いたい時には低脂肪のヨーグルトと混ぜて使うなどの工夫もおすすめです。


脂質の摂りすぎに注意しましょう




8. 減塩を心がけしましょう 

血圧が高いと動脈硬化が進行し、合併症を引き起こすリスクが高まります。

血圧を良好に保つために、減塩を心がけましょう。1日の塩分摂取目標量は男性7.5g未満、女性6.5g未満、高血圧の方は6g未満です。

厳しい減塩は、ストレスになりますから、下記の減塩ポイントを参考にできることから始めましょう。


 

減塩ポイント 

減塩ポイント①
減塩ポイント②




9. 果物と乳製品

果物はビタミン・ミネラル・食物繊維を含みますが、糖質も多いため、1日の目安は人差し指と親指で作った三角の中に収まる量です(りんご1/2個、みかん2個など)。 缶詰の果物は糖質が多いので食べる際は少量にしましょう。

乳製品はカルシウムやたんぱく質を補えますが、脂質も多いため、肥満や脂質異常症の方は低脂肪の商品を選びましょう。牛乳であればコップに1杯が1日の目安です。


1日に摂る果物と牛乳の量




10. お菓子やジュースの選び方

お菓子やジュースは糖質や脂質が多いので、なるべく控えるようにしましょう。

どうしても食べたい時は医師に相談し、1日の適正なエネルギー量を超えないようにしましょう。夜に間食を摂ると血糖値が下がりにくく、肥満に繋がるので、夕食後は間食を摂らないようにしてください。

間食におすすめなのは、ヨーグルト、少量の果物、ナッツのようなビタミンやミネラルを補える食品です。ジュースはノンカロリーの緑茶や紅茶、コーヒー、 炭酸水などに替えていきましょう。  


間食とジュースの選び方




11. お酒との付き合い方

チューハイ、梅酒、カクテル、日本酒、ビール、ワインなどの糖質を含むお酒は血糖値上昇の原因になります。 焼酎やウイスキーのような蒸留酒は糖質を含みませんが、アルコール自体にエネルギーがあるため、飲みすぎると肥満の原因になります

男性であれば、日本酒なら1合(180ml)、ビールなら中瓶1本(500ml)、焼酎なら半合 (100ml)、ウイスキーならダブル1杯(60ml)、ワインなら2杯(200ml)が節度ある適度な飲酒の目安となります。女性の場合は、これらのさらに半量を目安としましょう。

また、週に2日は休肝日(お酒を飲まない日)をつくって、肝臓を休ませましょう。

※アルコールと薬が相互作用し、副作用や低血糖を引き起こすこともありますので、お薬を飲んでいる方は医師と相談しましょう。 


男性の適切な飲酒の目安




12. お弁当などを選ぶ時のポイント

・幕の内弁当のような、野菜が入ったお弁当を選ぶ。
・揚げ物は避け、焼き物・炒め物・煮物などの料理を選んで、カロリーを抑える。
・カロリーが高くないか、糖質が多くないか、商品の栄養成分表示を確認する。
・お弁当のご飯が多い場合は思い切って残す。
・おにぎりやサンドイッチを選ぶなら、サラダチキンや焼き鳥、納豆などのたんぱく源とサラダなどの野菜を組み合わせて、バランスを整える。


お弁当を選ぶときのポイント




13. 外食する時のポイント

「ラーメン+チャーハン」「パスタ+パン」のような炭水化物を組み合わせたメニューは、血糖値が急上昇するので選択しないようにしましょう。なるべく野菜料理が入っている定食メニューを選択し、ご飯や汁物が多い場合は残すなどの工夫をすると良いでしょう。

単品メニューを選ぶ時は「ラーメン+野菜炒め」「パスタ+サラダ」など、野菜のサイドメニューを組み合わせるようにして、血糖値の上昇を防ぎましょう。


外食で避けたほうがよい組み合わせ




14. 運動しましょう

食後に運動すれば、食後の血糖値が下がります。また、筋肉が増えれば、糖がエネルギーとして消費されやすくなるため、血糖値の上昇を防ぐことに繋がります。

運動をする時間がない人は、なるべく階段を使う、通勤時に歩くなど、日常生活で体を動かすことを心がけましょう。

年齢や合併症によって推奨される運動の種類や強度は異なりますので、どのような運動をすれば良いかは、医師に相談しましょう。


運動しましょう
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